ガレージハウスの内装制限

ガレージハウスを建てるときに注意しなければいけないのは、法令です。建築基準法施行令第129条第2項により、ガレージには内装制限がかかります。内装制限を守らない場合は、違法建築となってしまうため、内容を理解しておきましょう。

ガレージにかかる内装制限とは

ガレージの内装には、建築基準法により準不燃材以上で内壁や天井を覆う必要があります。これは火災時の安全性を確保するためです。特に自動車車庫として使用する場合、内装制限を無視すると法令違反となる可能性があります。

不燃材・準不燃材・難燃材の違い

不燃材

防火材料の中で最も性能が高いのが不燃材です。コンクリートやれんが、瓦、鉄鋼、アルミニウム、漆喰、モルタル、ガラス、厚さ12mm以上のせっこうボード、ロックウールなどの材料を対象に個別に加熱試験を行い、要件を満たせば不燃材料として認められます。

準不燃材

「不燃材料のうち通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間,建築基準法施行令第108条の2各号に掲げる要件を満たしているもの」が準不燃材です。厚さ9mm以上のせっこうボードや厚さ15mm以上の木毛セメント板など、該当する素材に対して個別に試験を行い、要件を満たせば認定されます。

難燃材

準不燃材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後10分間建築基準法施行令第108条の2各号に掲げる要件を満たしているものです。厚さ5.5m以上の難燃合板や厚さ7mm以上のせっこうボードが挙げられます。個別試験を行い、要件を満たせば認定されます。

ガレージハウスと建築基準法施行令

ガレージハウスを建てる際は、建築基準法施行令の遵守が不可欠です。ガレージハウスの内装に難燃材料か準不燃材料を使用しなければいけないというルールは、この法令に記載されています。法令を確認していきましょう。

「第五章の二　特殊建築物等の内装」です。

「第百二十八条の五　前条第一項第一号に掲げる特殊建築物は、当該各用途に供する居室（法別表第一（い）欄（二）項に掲げる用途に供する特殊建築物が主要構造部を準耐火構造とした建築物（特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む。第四項において同じ。）である場合にあつては、当該用途に供する特殊建築物の部分で床面積の合計百平方メートル（共同住宅の住戸にあつては、二百平方メートル）以内ごとに準耐火構造の床若しくは壁又は法第二条第九号の二ロに規定する防火設備で区画されている部分の居室を除く。）の壁（床面からの高さが一・二メートル以下の部分を除く。第四項において同じ。）及び天井（天井のない場合においては、屋根。以下この条において同じ。）の室内に面する部分（回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。以下この条において同じ。）の仕上げを第一号に掲げる仕上げと、当該各用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを第二号に掲げる仕上げとしなければならない。」

第百二十八条の四で、自動車車庫は特殊建築物に該当する旨が記載されています。

第二号に掲げる仕上げとは、難燃材料と準不燃材料のことです。

出典： e-GOV法令検索「建築基準法施行令（昭和二十五年政令第三百三十八号）」

ガレージハウスは素材に注意が必要

ガレージハウスを建てる際は、建築基準法施行令により、内壁や天井を準不燃材料以上で覆わなければいけないと定められています。準不燃材料は、それぞれ要件があり、個別試験によって要件を満たせば認定されます。

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